野田泰永税理士事務所の4つの強み
2. 融資の強み・税務調査の強み
融資に強い税理士。あるいは税務調査に強い税理士。
書籍やインターネット上の情報には、このような言葉が躍ります。
融資や税務調査において、税理士事務所の役に立ち方をひも解いてみたいと思います。
融資の強み
税理士事務所における融資の考え方はこのような手順です。
- ①必要資金の金額の算定
- 融資される金額は多ければ多いほど良いわけではありません。そもそも借金であり、利息がかかるものです。必要かつ十分な金額をお客様とともに導き出します。
- ②返済可能か否かの判断
- 上記①で借りた金額は、ただの一度も遅れることなく完済しなければなりません。
無理なく返済するために
- 適切な返済期間の算定
- 据置期間の有無やその適切な期間の算定
※据置期間とは、返済初月から元本返済せず利息のみを支払う期間を言います。
- ③融資実行可能か否かの判定
- 融資を受けるときには、金融機関に決算書及び試算表を提出します。この決算書等を見て、税理士事務所が融資可能か否かを判断します。「融資するのは銀行だから、申込しなければ分からない」という税理士事務所も存在するでしょう。これは間違いです。融資のお手伝いの経験が豊富であれば、その経験に基づき判断できます。
- ④融資実行金額の予測
- 上記③において融資可能という判断であればいくら申し込むべきかを決めなければなりません。ここにおいても経営者に不利な情報が出回っております。「申込額は削られることが多いから、あらかじめ多めに申し込んだほうが良い」このような指導をする事務所が多いですが、これも全く間違いです。不相当に大きい申込金額であれば、経営者の資質そのものが疑われてしまいます。上記①②③を踏まえて、適正金額を申し込むようにしましょう。融資実行金額の予測も、多くの経験に基づいて行っております。
- ⑤「○○銀行の支店長を知っている」は強みか?
- 残念ながら強みとは言えません。その支店長は3年後には別のひとに代わっています。またその支店の営業区域でなければ、取引もできません。日本政策金融公庫の場合は、税理士からの紹介案件については営業区域をかなり柔軟に拡大して対応してもらえます。
税務調査の強み
税務調査はどの経営者にとっても、気持ちの良いものではありません。「調査日はその対応で全然仕事にならない!」 「追徴税額が取られるなんてまっぴらだ!」お気持ちはとても理解します。ではどう向き合うべきなのでしょうか?
- ①税務調査は必ず来る、という前提
- 一年に何度か台風は来ます。台風の進路を変えたり、台風の勢力を無くすことはできません。税務調査も自分の会社だけ来ないようにすることはできません。そうであれば、先延ばしなどせず、気持ち良く片付けたほうが得策です。仮にあなたが調査官であると想像してください。それぞれの会社にどのような印象を持ちますか?
- 調査日を先延ばしたり、資料提出を拒んだりする会社
- 資料提出も速やかに行い、調査全般に協力的な会社
- ②追徴税額を取られたくない、という気持ち
- 税務調査で指摘されることは、変えることのできない過去のことです。もしあなたの不正が調査で発覚したら、その場で取り繕うことはできません。もう不正をしないと約束し、未納の税金を速やかに支払うこと。これが最も怪我が少ない方法です。
もしあなたが不正していないのであれば、堂々としていてください。調査官からの質問に対し「余計なことを言わないように。」と指導する税理士事務所があります。これは間違いです。社長の言葉でありのままをお返事するべきです。
税法上の用語が間違えていても、些細な勘違いをしても問題ございません。調査官もプロですから、そのような言葉端を捕らえて税金を取ることは無いです。税務調査の結果として、追徴税額を取られたか?を最注目しがちです。
これと同様に大事なことは「正直な社長、調査に協力的な社長であること」を税務署サイドに知ってもらうことなのです。調査官からの質問に、社長自らの言葉で返答すること。社長個人のパソコン・手帳など求められたら開示し、調査に対し隠し立てせず協力的に行うこと。これがきちんとできると、そのときの調査結果だけでなく、将来来るであろう調査にも前向きな効果が出てきます。